米軍嘉手納基地の第18航空団は21日、昨年起きた同基地所属のHH60ヘリとF15戦闘機の墜落事故に関する調査報告書を公表した。HH60は操縦士の判断ミスによる急降下が原因とし、F15は操縦を制御するシステムが機能不全になったためと結論付けた。機能不全の理由は判明せず、空軍が調査継続中という。

HH60ヘリ墜落のイメージ図

 同航空団によると、HH60ヘリは2機編隊で8の字を描くように地上約50メートルを飛行中、前方にいた事故機が90度旋回。後続機と約800メートルの距離があり衝突の危険はなかったが、衝突すると誤認した操縦士が事故機を急降下させ、高度を保てず墜落した。

 再発防止策として、(1)事故後、同機種を運用停止し96時間かけて部品を点検(2)全乗組員に調査結果を説明(3)飛行前の確認手順を強化-などを取ったという。同基地の第18任務支援群のオルマン司令官は「予防策には自信を持っている。同じような事故が起きるとは考えていない」と述べた。

 F15墜落に関し、油圧式の操縦システムは必要以上の機体の傾きや縦揺れを感知したときに操縦を制御する役割を担う。墜落機は海上での訓練を終え、嘉手納基地に戻る途中、システムが警告音を発し、左旋回しながら降下した。操縦士は約20秒間、操縦かんやシステムを操作したが機体を立て直せず、高度約1300メートルから脱出した。

 オルマン氏は墜落機の整備履歴について「すべて適切で問題なかった」とした。同システムは補助的な機能で、機能不全を起こしても電源を切れば飛行に支障はなかった。だが過去に類似の事例はなく、事前の対処訓練メニューにもなかったという。今後同様の事態には電源を切るとした。

 18航空団は同日、県や宜野座、沖縄、嘉手納、北谷の4市町村の首長や報道関係者を招いて説明した。

 HH60は昨年8月5日、キャンプ・ハンセン内の訓練場の山中に墜落炎上し、乗員4人のうち1人が死亡した。F15は同5月28日、沖縄本島東側のホテル・ホテル訓練水域に墜落、操縦士は救助された。