八重山地区内で異なる中学校公民教科書が使われている問題で文部科学省は21日、東京書籍版を使う竹富町と育鵬社版の石垣市、与那国町で採択地区の分割を検討したいとした県教育委員会の提案に「現行の教科書無償措置法では、同一の郡に属する町村を分割して採択地区の設定を行うことはできない」と回答した。

 「竹富町の教育機会均等は阻害されていない」とする県教委の見解に対して文科省は「無償措置法に基づく国の無償給付によらなければ、制度上児童生徒に教科書が無償給付されることは担保されない」として従来同様、竹富町教委が「違法状態」であると指摘。

 文科省は昨年10月、県教委に対して同町教委に同一の教科書を使うよう是正を指示しているが、県教委が判断を先送りしていることについて「指示から3カ月以上経過した現在でも、いまだ行われていないことは遺憾」として是正要求するよう重ねて求めた。

 諸見里明県教育長は文科省の回答について「県教育委員会で内容をしっかり議論して、今後の対応を慎重に決めたい」と述べた。