米軍普天間飛行場へのオスプレイ配備撤回や同飛行場の閉鎖・撤去、県内移設断念を求め県内41市町村の代表や県議会が一つになって異議を申し立て、政府へ建白書を提出した東京行動から27日で1年を迎える。切実な訴えもむなしく、オスプレイは追加配備され、仲井真弘多知事は自身の公約を覆し、県民の強い反発の中、辺野古埋め立て申請を承認した。名護市長選挙で辺野古移設に反対する現職が再選された2日後に辺野古移設へ向けた入札を公告するなど、政府は沖縄の声に耳を傾けようとはしない。今、沖縄は何をすべきなのか。県民大会の共同代表を務めた喜納昌春県議会議長と県市長会会長の翁長雄志那覇市長は、いまこそオール沖縄の再構築が必要だと指摘し、東京行動の意義をあらためて強調する。

喜納昌春県議会議長

翁長雄志県市長会会長

喜納昌春県議会議長 翁長雄志県市長会会長

超党派 なお強固な礎
喜納昌春氏 県議会議長

 県民の積もりに積もった憤怒がエネルギーとなった戦後史上、画期的な出来事だった。保革を超えた絆は溶けない礎となっている。

 戦後、沖縄は基地をめぐって米軍と日本政府という権力から揺さぶられ、保革に分かれてきた。

 政治が一つになり、オスプレイ配備を拒否し、普天間の「県内移設断念」を求めたことは、将来へつながる種をまいた。沖縄の自民党が政府や党本部の圧力で「辺野古容認」になっても、「県外」は捨てていない。知事も辺野古埋め立ては承認したが、「県外」を主張せざるを得ない。

 名護市長選挙で政府、自民党から数々の大物が支援しても、政治的立場を超え県民が手弁当で応援した辺野古に反対する現職の稲嶺進さんを大差で勝たせた。

 知恵を出して命を賭して子や孫のために、新しい基地を造らせない。建白書の思いは引き継がれていく。

建白書は生きている
翁長雄志氏 県市長会会長

 41市町村の代表、県議会みんながまとまって、初めて県民の心を一つにして、オール沖縄で行動するという完璧な出来事だった。

 自民党県連、経済界の一部が辺野古を容認した。知事が辺野古埋め立て申請を認め、オール沖縄は崩れかかっていると言えるが、名護市長選挙の結果に表れたように沖縄の基地問題はイデオロギーよりもアイデンティティーだ。保革を乗り越えないと解決しない。

 オール沖縄という、いったんできあがったDNAは消え去らない。今のように自民党や政府が辺野古を粛々と進めると、余計溝は大きくなり、日米同盟も大変不幸なことになる。

 建白書は生きている。県民の意識は大きく変わった。ただ、本土の(沖縄に基地を押しつける)意識はまだ変わっていないので、これからがある意味で正念場だ。そのためには、沖縄が分裂してはいけない。