野趣あふれる味。生まれて初めてそれを体験したのはヒージャー(ヤギ)汁を食べたとき。大人になるにつれて、おいしいと感じるようになった

▼ヤギ肉を食べても血圧は上がらない(23日付本紙)。薬味に欠かせないヨモギが一役買っているのも面白い。ヒージャー党は大手を振って楽しむことができそう。ヤギには縁遠いようにみえる若い世代へアピールするチャンスが来た

▼全国で1万3千頭が飼われているが、そのうち6千頭が沖縄にいる。14世紀に持ち込まれたといわれるから、ウチナーンチュとの付き合いは約700年!長くて深い

▼「ヤギが世界を救うかも」。2年前、一緒に牧場を取材した中学生が記事をこう書き出した。草があればどこでも育ち成長が早い。ミルクだって栄養豊富。生産者は食糧難を防ぐ家畜として期待を掛ける

▼血統、乳の量、体長、体重などの情報をインターネット上で公開する試みが続き、牛肉のようなブランド化へ挑んでいる。セラピー動物としてお年寄りを癒やす取り組みもある。ヤギは多くの可能性を秘めているのだ

▼食わず嫌いな人も一度は味わってほしい。レトルトパックならどうだろう。香りが穏やかで食べやすい。ミルクもヨーグルトも結構いけるんだから。ヒージャーでくんち(根気)を付けてみませんか。(具志堅学)