【東京】自民党の石破茂幹事長は28日の衆院本会議で代表質問に立ち、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「名護市長が今後、移設を阻止する行動を取るとしている。しかしそれは、その思いとは異なり、普天間の固定化をもたらすものだ」と述べた。辺野古への移設が名護市長選の結果で左右されないとする考えをあらためて示し、移設阻止を訴える稲嶺進市長を強くけん制した。

 安倍晋三首相への代表質問の中で、石破氏は「名護市長選で、なぜ辺野古への移設なのか十二分に説明できなかったことを反省している」と述べた上で、「(普天間飛行場の)墜落の危険と騒音被害を回避するには、滑走路を市街地から離隔して造成することが必要だ」と強調した。

 普天間飛行場と市街地の距離が約200メートル、名護市街地と代替施設との距離が約2千メートルとした上で「騒音は100分の1までに減じられる」「成田空港や中部国際空港などの例を見ても分かるとおりだ」と述べ、事故や騒音について、米軍基地と民間空港を比較する持論を展開した。

 また、石破氏は辺野古移設について「滑走路ができることで、キャンプ・ハンセン、キャンプ・シュワブ、辺野古弾薬庫と海兵隊の一体運用ができるからこそ、嘉手納より南の海兵隊6基地の返還が前進する」と説明し、辺野古移設が進まなければ基地負担軽減が進まないことを暗に示した。

「移設に執着してる」名護市長

 【名護】名護市の稲嶺進市長は28日、自民党の石破茂幹事長の発言について「市長選挙で(移設反対の)民意がはっきりと表れたにもかかわらず、(辺野古移設に)執着、固執しているのは、国民主権や民主主義国家として、あってはいけない」と指摘。辺野古移設の必要性に疑問を呈しつつ、市長選の結果を受け止めて計画を見直すように求めた。

 また、稲嶺市長は、2012年4月の日米安全保障協議委員会(2プラス2)共同発表で「嘉手納より南の返還」などが「普天間移設」のパッケージから切り離されたことを指摘。石破幹事長の辺野古移設が進むことで嘉手納より南の返還が前進するとした発言に「自己矛盾じゃないか。おかしい」と批判とした。