1947年に国民党政権が台湾人の抵抗運動を弾圧した「2・28事件」に巻き込まれた県出身者の遺族らが29日、「台湾228事件、真実を求める沖縄の会」を結成した。事件の真相究明や台湾政府による被害者認定作業を進める。代表世話人に就いた青山惠昭さん(70)は「犠牲者の無念を晴らすため連携しよう」と呼び掛けた。

「台湾228事件、真実を求める沖縄の会」結成会に集まった遺族ら。犠牲者に黙とうをささげた=29日、那覇市西・県男女共同参画センターてぃるる

 県関係者の被害を調査する「台湾228事件沖縄調査委員会」(代表・又吉盛清沖縄大学客員教授)によると、判明している犠牲者は、青山さんの父・惠先さん=当時(38)、仲嵩実さん=同(29)、石底加禰さん=同(39)、大長元忠さん=同(39)の4人。沖縄人集落があった基隆(キールン)や台北近郊で事件に遭遇した。

 会の結成に全遺族が賛同し、各家族から1人ずつが世話人に就任した。今後、台湾への被害者認定申請や、証言の聞き取りなどを進める。高齢化で被害認定申請に必要な資料の収集が難しくなり、申請期限が2017年5月と定められているため、台湾側と連携し早急に情報を集める方針だ。

 結成会では、又吉客員教授が当時、台湾には漁民を中心におよそ300人の県出身者がいたとみられるが日本政府が情報を伝えなかったために事件に巻き込まれたと指摘。「日本の対応も含めて問題提起が必要。事件を明らかにし、平和と友好を築こう」と訴えた。

 [ことば]2・28事件 1947年2月28日、台湾で起きた民衆の暴動事件。国民党の専制支配や台湾人差別が原因だったが、軍が2万人余を虐殺した。同党の馬英九総統は当時の政府の過ちを認めており、台湾では遺族への補償などが進んでいる。