公的年金支給額を昨年10月分から2015年4月にかけて合計で2・5%減額する政府方針をめぐり、県内の619人が30日、最初の削減となった10~11月分(12月支給)の減額について、高齢者の生活が成り立たないなどとして、削減の撤回を求めて不服審査請求を行った。社会保障に関する不服審査請求は生活保護基準の引き下げなどで例があるが600人を超す規模は県内で初めて。

 全日本年金者組合が全国に呼び掛けた。沖縄では旧正月を避けるため1日前倒しした。31日には全国一斉に請求が行われ、合計で約11万7千件となる見通しだ。

 県内分を取りまとめた同組合県本部(吉田務委員長)は厚生労働省九州厚生局宛ての619人分の請求を30日午後、那覇年金事務所に提出した。同局の社会保険審査官が請求の可否を判断する。

 提出に先だって県本部は那覇市の県庁前広場で「年金削減の取り消しを求める集会」を開催。請求者ら約50人が参加し、引き下げの取り消しや最低保障年金制度を創設するよう訴えた。

 同本部によると、請求者は当初見込んでいた500人を大幅に上回った。4月の消費増税に加え、水道料金や公共交通機関の値上がりなど、重なる負担増で生活が苦しくなるとの訴えが多く、今後も請求は増えるとみている。

 不服審査請求の期限は、12月に郵送された年金額改定の通知から60日以内。不服審査請求に関する問い合わせは同本部、電話098(859)2110。