【那覇】県立博物館・美術館で22日、南城市佐敷の小谷(うくく)地区に住む知念正敏さん(56)が「小谷とまぼろしの竹細工」をテーマに、小谷で盛んだった竹細工作りについて講演した。伝統工芸品産業の振興を支援するNPOメイド・イン・沖縄・プロジェクトが主催し、約20人が参加した。

自ら作った竹細工などを持参して講演する知念正敏さん=那覇市の県立博物館・美術館

 知念さんは、小谷では戦前からバーキ(竹製のかご)など竹細工作りが盛んで那覇市などにも行商に出掛けたことや、戦時中は日本軍が壕を掘った土を運び出すのにも使われたことを紹介。

 「農業をしながら竹細工をつくる人が多かったが、目や体が不自由で農作業に出られず、竹細工だけ作っている人もいた」と振り返り、復帰前後には、アメリカ人の土産品として人気があったという。

 近年はプラスチック製品などに押されて竹細工を作る人は激減。現在も技術を持つ人は知念さんも含め5人程度という。知念さんは衰退の背景の一つとして「インテリアとして竹細工を作り続けようとする人もいたが、販売経路がなく、売る方法がなかった」と指摘した。