米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設問題で、沖縄・生物多様性市民ネットワークなど国内外の38環境団体は1日までに、埋め立て土砂による外来種混入の危険を訴え、助言を求める文書を国際自然保護連合(IUCN)に送った。

 文書は、埋め立て土砂が「10トントラック300万台以上」に当たる2100万立方メートル使われ、うち1700万立方メートルは本土から運ばれると指摘。コウジカビやセラチア菌、アルゼンチンアリが混入して沖縄に侵入する恐れを挙げ、「在来種や生態系のあからさまな軽視」と訴えた。

 IUCNが審査を担当する世界遺産の候補地、本島北部地域からも20キロしか離れていないと強調している。

 文書は国内のほか、米国、韓国、フィリピン、オーストラリア、カナダの団体が名を連ねる。IUCNの侵略種専門グループ宛で、同じIUCN内部組織の環境法倫理専門グループも賛同している。

 文書をまとめた市民ネットの吉川秀樹さんは「IUCNの専門家は島しょ生態系のもろさを熟知している。政府の計画や県の埋め立て承認の問題点を、科学的に明らかにしてほしい」と話した。

 IUCNは過去3回、ジュゴン保護を求める勧告を総会で採択している。