健康食品などに用いられるクロレラなど微細藻類の生産、加工、販売を手掛ける八重山殖産(石垣市、志喜屋安正社長)は3日、イスラム教で禁じている豚肉やアルコールなどが製造過程で使用されていないことを示すハラールの認証を取得したと発表した。県や県物産公社によると、県内企業の認証取得は初めてという。同社は「お墨付き」を得たことを機に、急成長するイスラム圏の食品市場で、本格的な販路拡大に乗り出す考えだ。

ハラール証明書を手にする、八重山殖産の浅井康史常務取締役兼工場長=石垣市、同社工場(同社提供)

 認証は昨年12月5日付けで取得。マレーシア政府のハラール認証機関(JAKIM)が、日本側の機関として指定する宗教法人日本ムスリム協会から「ヤエヤマクロレラの粉末・粒」「ユーグレナの粉末」が認められた。JAKIMの認証は世界的に知名度が高く、マレーシア以外でも有効とされているという。

 同社は、イスラム教徒が多いマレーシア、シンガポールを含め海外17カ国で販売を展開。健康維持の食品として認知されてきたものの、イスラム圏で販路を広げるにはハラール認証が課題で、現地の取引先からも取得を要望されていた。

 同社の場合、JAKIMからの認証取得には約2年かかった。藻類培養に必要なブドウ糖など二十数種類の原料について、メーカーから証明書を取り寄せたり、拓殖大学イスラーム研究所の指導・協力も受けた。

 当面、マレーシアとシンガポールを拠点に、現地での加工用原料として輸出を増やす方針だ。

 同社の浅井康史常務取締役兼工場長は「マレーシアには年間約10トンのクロレラを出荷しており、認証取得で2~3割増は見込めると思う」と見込む。数年前、中東の国と商談を進めていながら、結局、ハラールがネックになったとし「再交渉し、中東での取引も実現させたい」と話した。