県は6日までに、機械や繊維、食品、6次産業など、県内のものづくり企業の資金調達を後押しする有限責任事業組合(LLP)を、地元の金融機関とことし10月にも設立する事業計画をまとめた。県と銀行などが出資する総額15億3千万円を元手に、成長が期待できる企業の株式などを購入して資金を供給。2021年度までに、出資先の企業に買い戻してもらう形で回収する。買い戻しまで金融機関の担当者が企業の経営を継続的に支援する仕組みで、金融機関のコンサルティング機能の強化と企業支援のノウハウ構築につなげたい考え。

ものづくり企業支援の流れ

 金融機関や県産業振興公社が日ごろの融資・経営相談を通して案件を掘り起こす。可能性のある事業計画がありながら、担保がないなどの理由で金融機関の融資要件を満たせなかった事業者に、成長の機会をつくって県内のものづくり産業の発展につなげる。

 主な出資の対象は(1)県内に本社か事業所がある、または県内への進出が確実(2)技術や商品、ビジネスモデルに優位性があり、積極的に県外・海外展開に取り組む(3)技術革新で競争力をつけ、市場の県外産品を県産品に入れ替えられるような地域活性化に寄与する事業者-などで、1社当たりの上限は1億5千万円。

 LLPは、県産業振興公社と出資元の金融機関が組合員になり、検討委員会で投資案件を審査。県や外部の専門家などで組織する「アドバイザリーボード」がLLPの運営と検討委員会を監視・助言する。沖縄振興計画の最終年度の21年度までに資金を回収し、LLPは解散・清算する。

 県が産業振興公社を通して12億6千万円、県内の複数の金融機関が計2億7千万円を出資する見通し。県が6日に正式決定した14年度の予算案に一括交付金を活用した「沖縄中小ものづくり企業競争力強化事業」として約12億8千万円を計上した。県議会の2月定例会に提案する。

 [ことば]有限責任事業組合(LLP) 参加する組合員が個性や能力を生かして共同で事業に取り組むことができる組織形態。法人格はないが契約の当事者になれる。組合員は出資額の範囲で責任を負って、組合を設立・運営でき、損益や権限の配分を出資比率と異なる割合で定めることができる。