【沖縄】次世代型路面電車(LRT)など公共交通機関のあり方を考える講演会が9日、市役所で開かれた。フランスの交通事情に詳しいヴァンソン藤井由実さんがLRTを重視してまちづくりを進める同国ストラスブール市周辺の事例などを報告した。

 交通渋滞の慢性化解消で関心も高く、行政関係者や一般市民ら約150人が参加、LRTのバリアフリー構造を学ぼうと福祉関係者も熱心に耳を傾けていた。

 フランスはもともと車社会だが、現在は26都市でLRT(現地ではトラム)が運行され、都心部の車依存度は年々下がっているという。

 中でも先進事例として注目されているのは、ストラスブール市と周辺の自治体でつくる都市共同体。1994年にLRTを導入し、現在は38キロ余の専用軌道がある。

 藤井さんはLRTの特徴として、バリアフリー構造で騒音や振動が少なく、早い時間帯や遅い時間帯にも対応し、料金も低く抑えられている点を紹介。「デザイン性も高く、それぞれの地方都市のランドマーク(顔)になっている。歩行者優先の街へ生まれ変わり渋滞解消や環境保全が進んだ」と利点を報告した。

 バスとの乗り換えのしやすさや、マイカー用の駐車場整備も利用者増に欠かせないとし、「総合的な交通政策が大切」と強調した。

 同地区のLRT運営は赤字だが、誰もが低コストで快適に移動できる交通権が自治体に義務付けられており、「公金の投入について市民の合意ができている」という。