【東京】稲嶺進名護市長は13日、日本外国特派員協会と日本記者クラブの招きで都内で講演し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「強行な移設は民主主義の在り方として問題がある」と訴え、国内外への報道を呼び掛けた。米国やフランス、ドイツの記者らから質問が相次ぎ、日本政府が推し進めようとする移設に反対する地元市長の主張や今後の対応に関心の高さが表れた。

日本外国特派員協会で、記者会見する名護市の稲嶺進市長=13日午後、東京・有楽町

 稲嶺氏は、名護市が作成した移設事業についてのパンフレットを示しながら、米軍施設が集中している状況や、戦後長期間にわたる過重な負担、辺野古周辺の貴重な自然環境などを紹介。

 「差別的な扱いを受けていると県民は認識している」と、新基地建設の不条理さを訴えた。

 国内外の記者50人余が集まった外国特派員協会では、海外メディアから「日本政府は名護市の民意は尊重せず、国民と県民の連帯感もないと思うが、どう対応するか」「具体的にどう移設を阻止するか」などの質問が投げ掛けられた。

 稲嶺氏は、報道を通じ、過重な負担を強いられている現状を発信することで「人ごとではないと共通認識を持ってもらうことで政府のやり方も変わり、国民の理解が深まるのではないか」と説明。

 阻止については「手続きの段階で市長が持つ権限を行使する。強行すれば日本が世界から非難されるのではないか」と訴えた。

 前日に沖縄で面会したケネディ駐日米大使とのやりとりにも2回質問が挙がり、大使が自然環境に関心を示していたとの印象を語った。

 日本記者クラブでは「移設ありきで思考停止している。辺野古に固執しているのは米国ではなく日本政府だ」と指摘。普天間の返還や辺野古移設が17年あまり進んでいないことに「県民に責任はない。政府が責任転嫁している」と批判した。

 超党派の国会議員で組織する「沖縄等米軍基地問題議員懇談会」(会長・近藤昭一衆院議員)でも講演した。