【北部】本島北部で2011年に見つかった野生ランが昨年10月、日本新種のランと確認され、このほど「ツボミヤツシロラン」と命名された。ヤツシロランの種類は琉球列島でも多く見つかっているが、ツボミヤツシロランは花が開かないのが最大の特徴。研究者は「開花しない種類は初めてで貴重。本島北部、琉球列島の自然の豊かさを再確認した」と話している。

日本新種と確認された「ツボミヤツシロラン」(仲間正和さん提供)

 ツボミヤツシロランは草丈約3~4センチの腐生ラン。他のヤツシロランと違い、花びらの部分がすべてくっついているため開花せず、花の内部で自家受粉しているという。

 発見したのは環境省版レッドデータブック調査員の仲間正和さん(65)=浦添市=らのグループ。仲間さんは「とても小さい花なのでよく見ないと見落としてしまう。株は多くないので、これからどう守れるかが課題」と話す。

 仲間さんの報告を受けた京都大大学院の末次健司研究員が現地調査し、琉球大学の横田昌嗣教授らと論文を作成、13年10月に日本植物分類学会で発表した。

 横田教授は「生物多様なやんばるの山の大切さを再確認した。まだ見たことのない貴重な生き物がたくさんいるはず。自然豊かな山をできるだけ残していく努力が必要だ」と話した。