【久米島】硫黄鳥島移住110周年記念式典が11日、鳥島から移住した人々が居住する久米島町鳥島の七嶽(ななうたき)神社で開かれた。明治期に久米島への移住を指揮した島尻郡長第11代齋藤用之助のひ孫で、第14代の齋藤用之助さんら11代顕彰会18人も佐賀市から駆け付けた。

町鳥島の七嶽神社で手を合わす仲宗根弘之区長(左)と住民ら=久米島町鳥島

 11代は1903(明治36)年、火山が噴火した硫黄鳥島の住民約700人を避難させ、久米島への移住を指揮した佐賀県出身の役人。廃藩置県の1879年に警察官として赴任後、那覇区長なども務め、街道や港の整備、人材育成に尽力した。

 式典には顕彰会メンバーや鳥島住民ら約50人が参列し、鳥島集落内で硫黄鳥島住民の祖先をまつる七嶽神社で厳かに手を合わせた。

 鳥島の仲宗根弘之区長は「私たちにとって第11代齋藤用之助氏は神様のような存在。その功績にあらためて思いをはせ、感謝している。今後も、佐賀市との交流を深めていきたい」と決意。14代の用之助さんも手を合わせ、「島の皆さんから今も慕われている」と喜んでいた。

 移住後110周年という節目を記念して、佐賀市の前田拓郎さんが伊万里焼の香炉(小笠原長春作)を寄贈し、式典に花を添えた。同日夕、鳥島公民館で祝賀会も開かれた。10日は、顕彰会が町農村環境改善センターで記念講演会を開き、久米島博物館名誉館長の上江洲均さんが硫黄鳥島の歴史などについて紹介した。  

(比嘉正明通信員)