海外からの空の玄関口が新しくなった。那覇空港の新国際線旅客ターミナルビルが完成し、17日から利用開始される。2013年の海外観光客数は約55万人。前年の約37万人から大幅に増加し、過去最高を更新した。新たな沖縄の顔が、海外観光市場の潜在力をさらに引き出す弾みとなることを期待したい。

 14日は国際線ビルを管理運営する那覇空港ビルディング(NABCO)の主催で落成式が開かれ、多くの関係者がビルの完成を祝った。

 総事業費約80億円を投じた新国際線ターミナルビルは、地上4階建てで、延べ床面積2万3450平方メートル。旧ターミナルビルの約3・6倍の広さだ。

 ビルと航空機をつなぐボーディングブリッジや20のチェックインカウンター、団体旅行客用の有料待合室、VIPルームなどを設けたほか、観光案内所を設置するなど、利用者の利便性を向上させている。

 NABCOの花城順孝社長によると、国際線と国内線のターミナルビルをつなぐ連結ビルも4年後までに建設し、那覇空港全体の機能強化を図る計画もあるという。

 新国際線ターミナルビルの乗降客数は本年度90万人を見込んでいる(12年度実績60万人)。那覇空港では、第2滑走路増設事業が着手され、県は21年度までに観光客数1千万人、うち外国客数200万人を目指す。今後の観光客の増加を想定すると、空港ターミナルビルの機能強化は不可欠な投資であろう。

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 県が先月発表した13年の観光客数は、国内外合わせて前年比9・9%増の641万3700人で過去最高となった。伸び率で見ると、国内観光客が7・4%増だったのに対し、海外観光客数は46・2%増と大幅に伸びた。

 円安に伴い割安感のある訪日旅行需要が高かったことに加え、既存路線の増便やLCC(格安航空会社)の新規就航やチャーター便の増加が背景にあると、県は分析している。

 一方で、外国人観光客の沖縄旅行に対する満足度はどうか。県の12年度の調査では、「おもてなし」については満足度が高い半面、「外国語の対応能力」で最も低く、「金融・決済」や「案内表記」で低い傾向が見られた。

 県は、沖縄振興特別措置法の改正で創設された「沖縄特例通訳案内士」の養成に取り組んでおり、すでに研修を修了した第1期生らが、活動している。言葉の壁のハードルが下がり、満足度向上につながる役割を果たしてほしい。

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 現在の海外観光客は台湾、韓国、中国、香港が中心だが、県は欧米なども含めた海外市場での認知度向上を図るプロモーション戦略を展開している。

 政府は16年をめどに「奄美・琉球」の世界自然遺産への登録を目指している。実現すれば、欧米をはじめとする新たなマーケットが開拓できるはずだ。そのためには、受け入れる人材の育成はもとより、世界レベルの評価に値する自然環境保全が求められるのは言うまでもない。