県立博物館・美術館(安里進館長)は15日、南城市玉城前川の観光施設「ガンガラーの谷」内にあるサキタリ洞遺跡で、2万3千~2万年前(旧石器時代)の地層から、貝製のビーズ(装飾品)と道具、人骨が見つかったと発表した。旧石器時代の遺跡から貝器が出土するのは国内初。また、人骨と道具が同じ年代の地層から出土し、人類の活動痕跡が確認された国内最古の例になる。

サキタリ洞遺跡で出土された(上段から)人骨、貝のビーズ、貝器=15日午前、那覇市の県立博物館・美術館

サキタリ洞

サキタリ洞遺跡で出土された(上段から)人骨、貝のビーズ、貝器=15日午前、那覇市の県立博物館・美術館 サキタリ洞

 安里館長は「(旧石器時代の)貝の道具は世界的にもまれで、世界史的意義のある成果だ」と話した。

 同館は2012~13年に、放射性炭素年代測定で2万3千~2万年前の地層を調査し、人の歯と足首の骨、海の貝39点を発見。ビーズはツノガイを加工した長さ1・5センチの円筒状で、2点見つかった。また二枚貝は扇状に割って鋭くし、工具として使用したとみられる細かい傷が見られる。

 旧石器時代の貝器は国内では見つかっていないが、フィリピンで3万年前、中国で3万~1万年前のものが見つかっているという。

 同遺跡では12年、1万4千年前の地層から石器と人骨が発掘されたが、今回は年代をさかのぼり、港川人(約2万年前)と同じ時期。距離も1・5キロと近く、“港川人の文化”を解明する手掛かりになる。

 同遺跡では13年に県内最古(約9千年前)の土器が発掘された。沖縄では港川人の時代から、最古の土器が出現する約8千~7千年前の間は、人骨や遺物がない空白期とされてきたが、同遺跡ではその空白を埋める成果が続いている。