ヤンバルの国道や山道で、自動車にひかれて死んでしまった動物を見つけると、悲しくなる。ネコだけでなくカラスや小さなネズミ、ヤマガメやイモリなど、さまざまな生き物が犠牲となっている

▼動物の交通死亡事故、いわゆるロードキルは深刻だ。特に春先は行動が活発になり、注意が必要。こちらも決してひくまいと慎重にハンドルを握るが、緑深い山道では何度もチョウに体当たりされ、思わずうめき声が出ることも

▼特に絶滅が危ぐされるヤンバルクイナは、事故だけでなくマングースや野ネコなどからの保護活動が続いている。先日は、生息域が南下し広がったとの報告もあり(本紙13日付)喜んだ

▼地道な取り組みが目に見える結果につながれば、モチベーションはあがる。野生のクイナ保護と同時に、最悪の状況を想定した完全人工飼育での増殖も行われており、数は着実に増えている

▼その中のメス1羽が、国頭村に開所した生態観察施設で暮らしている。多くの人目に臆さず、愛嬌(あいきょう)あるスターを選ぶため、関係者らによる“オーディション”もあったそうだ。「AKB総選挙も顔まけ」と獣医師

▼厳しい選考をくぐり抜け、今やすっかり施設になじんだ彼女には、「キョンキョン」というかわいい名前がついた。これから人気者になりそうだ。(儀間多美子)