那覇市の県立博物館・美術館で18日、県立沖縄ろう学校高等部(北中城村)の生徒12人が参加する絵画や彫刻の鑑賞授業があった。聴覚障がい者向けの鑑賞企画は同館で初めて。生徒は手話通訳を通してボランティアによる説明を理解。豊かな感性で想像力を働かせさまざまに感想を語った。

ボランティア(右端)の説明を手話通訳を通じて聞き、さまざまな角度から彫刻を眺める生徒たち=18日、那覇市の県立博物館・美術館

 美術の楽しさと郷土文化を伝えようと、同館とろう学校が催した。生徒は「準備運動」として美術館所蔵の絵をトランプサイズに複製したカードを眺め、頭に浮かぶイメージを語り合った。

 続いて常設展「沖縄美術の流れ」を見学。少女の顔をかたどった木彫を前後左右から興味深そうに眺め、「夜に見ると怖そう」「下から見上げると悲しそうな顔」などと手話で印象を伝えた。エプロン姿の女性を描いた大型油彩の前では座って鑑賞し「立体感がある」「芸能人に似てる」と笑顔で感想を話した。

 2年の當間龍次君(17)は「少女の彫刻は(ギリシャ神話に登場する女の怪物)メデューサみたい」と想像を膨らませた。1年の小谷一生君(16)は「油絵を座って集中して見ると、描かれている女性が生きているような感じがした」と見え方の違いを楽しんでいた。