仲井真弘多知事が辺野古埋め立てを承認した経緯を調べる県議会の百条委員会は21日、知事本人を証人喚問した。通常の議会や委員会と違い、偽証罪に問われることもある百条委。知事は感情的だった1月の県議会とは対照的に感情を抑えて答弁した。込み入った議論になるたび、法律に基づいた判断だ-とかわした。

(右)百条委員会で議員の質問に厳しい表情で答える仲井真弘多知事(中)議員に質問を確認)(左)手ぶりを交えて質問をかわす場面も=21日、県議会

 知事はこの日午前10時前、「辞職しろ」と叫ぶ傍聴人の男性の声を受けながら委員会室に入り、議員と向かい合って座った。

 計4時間近くの喚問。野党議員は、公有水面埋立法の解釈や「環境保全への懸念が払拭(ふっしょく)できない」とする環境生活部の意見などが承認に与えた影響を追及した。

 個別事象ごとの影響を問う質問に対し知事は「記憶にない」「資料がなく正確な答弁ができない」などとかわした。百条委では後ろに座る県幹部と答弁のすり合わせができないことも影響したとみられる。ただ、議会事務局によると、同意があれば資料の持ち込みはできるものの、知事が求めたのは筆記用具と紙の持ち込みだけだった。

 野党議員がさらに追及すると知事は「法律にのっとって判断した」という趣旨の答弁を繰り返し、同時に政治判断ではないかという指摘も否定した。

 昨年12月25日に安倍晋三首相と官邸で会談した時に出た「首相の気持ちを胸に受け止め(中略)承認、不承認を決める」との発言が政治判断ではないかと問われても、「法律にのっとってやったというわけですからそれに尽きる」と突き放した。

 答弁のたび立ち上がり、淡々と答えていた知事だが、野党議員が、知事の答弁は承認した事実と矛盾し承認を覆すものだ、と何度も指摘すると「覆してないでしょう。何をおっしゃるのか」と声を荒らげた。

 委員会終了後、記者に囲まれた知事は「立派な先生方からの質問ですから、丁寧にお答えするというのがわれわれの姿勢ですから」と話し、最後まで抑制的な姿勢を守ろうとしていた。