【南部】食物アレルギーの理解を深め、沖縄の食や観光業の可能性から当事者のQOL(生活の質)向上を考える講演会が23日、糸満市のサザンビーチホテル&リゾート沖縄で開かれた。基調講演ではあいち小児保健医療総合センターの伊藤浩明内科部長が治療の最新事情を報告し、約400人が熱心に耳を傾けた。(3月9日付特集面で詳報)

 国が全国で実施した調査(2013年8月時点)では小学~高校の児童生徒のうち食物アレルギーがあるのは45万3962人(全体の4・5%)に上る。

 伊藤さんは食物アレルギーの症状として皮膚や呼吸器など全身の多臓器に重篤な症状が現れるアナフィラキシーや、血圧低下など命に関わる症状がでるアナフィラキシーショックについて説明。また原因食物を食べて運動することで誘発されるケースや、中には「アスピリンや香辛料など増強因子が加わり発症する場合もある」とした。

 また名古屋市で自身が委員長となり制作に関わった緊急時の対応などを盛り込んだ手引(市ホームページに掲載)も紹介した。

 このほか県内のアレルギー専門医や事業所、親子会など関係者を交えたパネルディスカッションや、食事制限で旅行や外食が難しいアレルギー児を受け入れる県内観光ツアーの事例が報告された。

 主催はアレルギー対応旅行事務局代表カフェやぶさち、共催は沖縄タイムス社。事務局は来年度も食物アレルギー対応ツアーや講演会などの啓発事業をする予定。問い合わせは事務局、090(1792)5217。