自然エネルギーやバイオ燃料の活用など先進的なエコ関連施策で注目を集める宮古島。離島の厳しい生活条件を逆に利用する形で、環境に配慮した循環型社会を目指し、「エコアイランド」を旗印に掲げる。(宮古支局・与儀武秀)

宮古島市内で運用が始まった小型電動自動車(手前)と太陽光発電を用いた充電ステーション=宮古島市役所下地庁舎

 宮古島は周囲を海に囲まれた隆起サンゴ礁からなる平たんな島。東平安名岬やビーチなどの自然景観を観光資源として活用する一方、台風や干ばつなど厳しい自然条件で生活を強いられ、エネルギー資源を島外に依存してきた。

 大きな川が無いため生活、農業用水を地下水に頼るが、生活排水や化学肥料が地下水を汚染する問題もあった。こうした状況から市は2008年、エコアイランド宮古島を宣言。自然環境に配慮した循環型社会の構築を目指すと発表した。

 09年1月に政府の「環境モデル都市」として認定され市内のCO2削減量を設定。03年排出量32万トン余から30年までに約44%、50年までに約70%という目標を掲げている。

 現在もバイオエタノールの生産や太陽光、風力など自然エネルギーの活用を推進。来間島内の太陽光発電施設で島内エネルギーを地産地消する実証事業や、小型の電動自動車を市内で走行する社会実験などを実施中だ。

 市エコアイランド推進課の大金修一課長は「もともとは水資源の保全からエコの取り組みがスタートしたが、離島という地理的条件もあり、地域に根ざした環境政策は宮古島にとって必然性があった」と説明する。

 主産業のサトウキビでバイオエタノールを生産、活用し、輸送コストの高い燃料やCO2を抑制したり、島外に依存していたエネルギーを自然エネルギーで自給する利点を強調する。

 こうした実証実験や社会実験をどう事業化し、社会システムとして構築するのか、主要産業の観光などとどう連結させるのかも今後の課題だ。

 「島の内部環境を保全することで環境政策の先進地としての存在を内外にPRできる。今後はさらに市民一体の取り組みとして若い世代へエコ政策の意識醸成をするなど付加価値を高める取り組みが必要だ」と話している。

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