【沖縄】戦前の越来小学校が使っていたとみられる「優勝旗」が約70年ぶりにアメリカオクラホマ州から返還された。第2次世界大戦中、サイパンで従軍した男性の息子が在沖米総領事館を通して返した。学校側は今後、地域の歴史や教育を知る手掛かりとして活用できないか検討する。

優勝旗の返還を喜ぶ越来小の高江洲実校長(左)と仲介したマグルビー米総領事=同小体育館

 優勝旗は紺地で上部に「越来小學校」、中央に月桂樹で囲まれた「優勝」の文字が書かれ、縁を金色の房が飾っている。保存状態が良く、旗の先には「胡屋」「越来」など優勝区を記したペナントが1938年から43年まで結び付けられている。

 今年1月に総領事館が手紙と優勝旗の写真を同小の高江洲実校長へ送り、確認を依頼。校長が地域のお年寄りや戦前の同校卒業生らを訪ねたほか、自身も市史編集資料室で優勝旗について調べた。

 資料室では41年に男女青年らが「越来小学校優勝旗」を掲げた写真を見つけた。同小校区内の集落単位で開かれたスポーツ競技大会で使用したとみられる。

 優勝旗を持っていた男性は96年に他界。サイパンで従軍後、米国へ持ってきたと息子に話していたが、どこで手に入れたかなど不明で息子が所有者を探していた。

 14日に越来小を訪れ旗を返した総領事館のマグルビー総領事は「当時も今もスポーツや文化の誇りとして制作されたシンボルの旗。返還できてうれしい」、高江洲校長は「返還には多くの人の協力と支援があった。越来地域の歴史、教育を知る貴重な教材で今後の市史編集資料室などと活用を相談したい」と感謝した。

(翁長良勝通信員)