【南城】全国健康保険協会(協会けんぽ)沖縄支部と南城市は24日、市民の健康づくり推進に向けた包括的連携事業に関する協定を締結した。協会けんぽと自治体との締結は県内では初めて。特定保健指導を協会けんぽが自治体の保健師や管理栄養士に委託して実施するのは全国初という。今後、協会けんぽと国民健康保険(国保)の制度を超えた切れ目ない指導・啓発など、効率的な事業が可能になるという。関係者は「沖縄における新しい健康づくりのモデル」と意義を語った。

県内初となる協定を締結した南城市の古謝景春市長(左)と全国健康保険協会沖縄支部の宮城勝支部長(中央)=同市役所大里庁舎

きめ細かな指導・啓発へ

 協会けんぽは、企業で働く従業員やその家族が加入する健康保険を運営する団体。協会けんぽと国保は加入者の行き来が多いことや、沖縄では働き盛り世代の健康悪化がみられることなどから、連携・協力が必要と、両者の認識が一致した。

 締結による連携・協力事項は(1)医療費や特定健康診査の調査分析(2)特定健康診査やがん検診の受診促進(3)生活習慣病の発症と重症化予防-など。

 それらにより、(1)就退職による保険の異動があっても、正規・パートを問わず継続的・総合的に保健指導できる(2)互いが保有する健診データを共同で分析し、より市民の実態に即した事業展開もできるようになる-などが期待される。協会けんぽ実施の特定健診と市町村実施のがん検診を同時に行うなど効率化を図り、受診率の向上にもつなげることなども検討する。

 同日、南城市役所大里庁舎で行われた締結式で、古謝景春市長は「しっかり保健指導でき、一人一人が意識を変えれば健康維持ができるということを、全県の模範として示したい」と意気込みを話した。

 協会けんぽ沖縄支部の宮城勝支部長は「沖縄は日本復帰後40年をすぎ、豊かになったが、肝心な健康が損なわれている。提携することで、これからの参考になるような結果を出したい」と述べた。