野菜果樹などの農産物や新鮮な海産物は豊かな自然の恵みから生まれる宮古島の特産品。近年は地場の産物を生かした加工製品のバリエーションも多様化している。消費者ニーズを積極的に取り込み、新たな商品開発に力を注ぐ事業者は「新たな消費を掘り起こしたい」と宮古島の魅力のアピールに意気込んでいる。

土産品店に並ぶ宮古島の特産物を用いた商品の数々=宮古空港

 農林水産業は宮古島の主要産業で、全人口に占める第1次産業の従事者は県平均6%に対し4倍の24%(2005年)。国内屈指の生産高を誇るサトウキビや葉タバコのほか、人気の高いマンゴーなどの果樹やゴーヤー、カボチャ、トウガンといった野菜類など新鮮な農産物が数多く生産されている。

 漁業もカツオやマグロ、グルクン漁に加え、クルマエビやモズク、海ぶどうの養殖が盛んで県内有数の産地だ。加えて、地元で採れる新鮮な1次産品をそのまま島内外に出荷するだけでなく、創意工夫して加工し、新たな付加価値を与えた商品開発に力を注いでいる。

 加工品製造のアート・オブ・ティダは島内生産者から規格外のマンゴーを購入し、菓子やジュースを製造。荷川取ゆり子社長は「(果実の)生のマンゴーは初夏以降の短い時期しか出回らない。しかし、宮古島を訪れる人は年中食べることができると思っている」と指摘。「加工商品が年中楽しめることで農業と観光の連携が強くなる。加工品の魅力が高まると生のマンゴーの価値も上がり、宮古島産農作物のブランド化にも貢献できる」と強調する。

 宮古島漁協(粟国雅博組合長)は海藻食品の加工販売を手掛けるカネリョウ海藻(熊本県)と共同で宮古島産モズクを使った「もずくスープ」を開発、昨年から販売を始めた。生モズクの食感を生かしたかつおだしのカップスープで栄養価の高い低カロリーの健康食品をPRする。

 お中元やお歳暮などの贈答品として好評で、粟國組合長は「これまではモズク酢などの食べ方が定番だったが、それだけでは新たな需要は生まれない。今後も新しい食べ方を提案することで消費拡大の掘り起こしを図ることが必要だ」と意気込んでいる。(宮古支局・与儀武秀)

  ◇    ◇

 沖縄タイムス社創刊65周年、ふるさと元気応援企画「んみゃーち美ぎ島 宮古島 観光・物産と芸能フェア」は28日から3日間、タイムスビルで開催。フェアの問い合わせ先は芸能公演=沖縄タイムス文化事業局、電話098(860)3588。物産フェア=広告局、電話098(860)3573。