琉球王国時代の1450~60年代の鐘であることが明らかになった那覇警察署の「ふれあい之鐘」の県立博物館・美術館での展示が25日、同館博物館常設展示室入り口で始まった。3月9日まで。

他の鐘には見られない青海波紋を指さし説明する県立博物館・美術館の崎原恭子学芸員=25日、同館

 同時代に鋳造された旧天尊殿鐘(1456年)と旧霊応寺鐘(1457年)も並べて展示しており、似た特徴を持つ上部や「乳ち」と呼ばれる突起が比較できるようになっている。

 「ふれあい之鐘」の中帯と呼ばれる部分には、琉球や日本の他の鐘に見られない波の模様と青海波紋が施されている。同館の安里進館長は「波紋は当時の琉球では儀式に使う特別な漆器に施されているが、他では見たことがない。驚いた」と話した。

 鐘は1890年、那覇市西村にあった那覇署に設置されたと伝えられている。その後那覇市役所に移設され、沖縄戦後は波之上の護国寺で保管されていたが、1988年に那覇署が現在の場所に移転したのを機に同寺が寄贈。正面玄関脇に展示している。

 古琉球時代の鐘であることが県立博物館・美術館と京都国立博物館名誉館員の久保智康さんの調査で明らかになり、貴重な資料として同館が借り受け、展示した。