穏やかな南風が急に強い北風に変わる「ニンガチ・カジマーイ(2月風廻(まわ)り)」の季節が近づいている。沖縄地方は旧暦2月に当たる3月から4月中旬ごろにかけて天候が急変しやすくなる。沖縄気象台や第11管区海上保安部は注意を呼び掛けている。

ニンガチ・カジマーイ発生の仕組み

 沖縄気象台によると、春先は東シナ海付近の低気圧が偏西風に乗って速い速度で東へ移動するようになるという。大気の状態が不安定な春先は低気圧が発達しやすくなり、そこへ強い風が反時計回りに吹き込む。

 寒冷前線を伴った低気圧が沖縄地方を通過すると、穏やかな南風が強い北風に急変する。前線の影響で天候も荒れやすく、強風や高波、雨、落雷、突風に注意が必要という。

 2007年4月、読谷村残波岬沖で潮干狩りをしていた13人が天候悪化で岩場に孤立し、うち2人が高波にさらわれ死亡した事故も、ニンガチ・カジマーイが要因とされている。

 同気象台防災調査課の国吉真昌調査官は「干潮の時間帯でも、前線の通過で高波災害が起こる可能性がある。気象情報に注意を払ってほしい」と呼び掛けた。

 第11管は毎年、海に入る人が多くなる旧暦3月3日の「浜下り」前後にパトロールを強化。「穏やかな海上が急激に大荒れになる」とし、潮干狩りや海辺でのレジャーに注意を呼び掛けるとともに、気象庁が発表する気象警報・注意報の緊急配信サービスMICS(沿岸域情報提供システム)の利用を促している。(西江千尋)