東京五輪直前の2020年春の供用を目指す、那覇空港第2滑走路増設事業の起工式が1日、那覇市内のホテルであった。仲井真弘多知事、山本一太沖縄担当相、太田昭宏国土交通相ら関係者約350人が出席。30年以上にわたる沖縄側の“悲願”実現に向け、いよいよ本格的な工事がスタートする。

 現滑走路の沖合を埋め立て、長さ約2700メートルの第2滑走路を新設する。1月から工事に着手しており、工期は5年10カ月となる。

 那覇空港の利用客は13年度には、国内外で計1620万人と過去最高を更新する見込みだ。滑走路1本では発着処理能力が限界に近づきつつあり、過密化の解消が課題になっていた。

 滑走路の増設で同時離着陸が可能になり、年間処理能力は約18・5万回と現在より約3割増える。経済界を中心に、観光振興や物流促進など県経済の起爆剤として期待が高まっている。

 起工式で、太田国交相は「大幅な機能向上を実現する増設は、沖縄への人やモノの流れを加速させ振興発展に大きく貢献できる」、山本担当相は「強く自立した沖縄の実現に向けた起爆剤となり、沖縄を日本経済のフロントランナーに導く」とあいさつした。

 仲井真知事は「一つだけの心臓(滑走路)では、沖縄の活動に小さすぎた。ようやく(事業を)取り上げていただき、沖縄県民を挙げて大変な喜びだ。沖縄が日本に復帰して40年、実質的な自立のステージが見えてきた」と喜びを語った。

 県の強い要望を受け、13年度に事業化し、当初7年だった工期は1年2カ月短縮された。総事業費は約1993億円で、埋め立て面積は約160ヘクタール。19年12月の完成予定で、飛行試験などを経て20年3月31日に供用を始める。事業者は内閣府沖縄総合事務局、国交省大阪航空局。