この世界は誰がつくってんの? 子どもの無邪気な問いに胸を張って「俺だ」と答える大人たち。缶コーヒーのテレビCMが、働く人を描き出す

▼大企業は景気回復に沸く。しかし、かやの外に置かれた人たちは多い。2013年の非正規労働者は1906万人。雇用されている人全体に占める割合は36・6%に上っていて、過去最高の水準に達した

▼県内の非正規労働者は40・4%で全国を上回り、年間所得が200万円に満たないワーキングプアが多数を占める

▼学校給食だけが栄養源、冬になっても夏服、汚れたままの髪。貧しい家庭に育った子は、大人になっても貧しいままという「貧困の連鎖」も指摘されている。自己肯定感を失い夢や希望を持てない子が増えれば国の将来は危うい

▼「貧困者が多い国が栄えたためしはありません」。大山典宏さんは著書『生活保護VS子どもの貧困』で社会保障は未来への投資だと訴える。最低賃金の引き上げはもちろん、国も民間も知恵を絞って貧困の連鎖を断ち切る仕組みを整える必要がある

▼「(世界をつくっているのは)僕だ!」。CMは、子どもが力強く語るシーンで終わる。私たちは生まれた瞬間から、世界の一部だ。子どもが、全ての人たちが、自らが社会を形づくっているという誇りを持てる道を探し出したい。(具志堅学)