那覇地裁で取り扱う不動産競売の受付件数が2013年は前年比21・6%減の455件となり、統計資料のある1985年以降、過去最少となったことが4日までに分かった。専門家は、債務者の返済を猶予する中小企業等金融円滑化法により、個人や企業の資金繰りが改善したことや、県内景気の回復が影響したとみている。(照屋剛志)

不動産競売受付数推移

 不動産競売の受付件数は2000年から1100~1700件で推移。06年の最高裁判決でグレーゾーン金利が実質否定され、債務者が金利の過払い分の返還を求めることができるようになり、07年から減少傾向になった。

 さらに、金融機関に借り入れ条件の変更に応じるよう求めた金融円滑化法が09年12月に施行され、10年には28・2%減の844件と大幅に減少。初めて3桁台となった。

 同法が終了した13年3月以降も金融機関が貸し出し態度を変えなかった上、県内景気も拡大傾向に入ったことから、4年連続で減少している。

 東京商工リサーチ沖縄支店の友利政人情報部長は、不動産競売受付件数が最少となったことについて、「円滑化法の効果で企業倒産が減少したことが大きな要因」と分析。同法の施行で、同支店が把握する県内の企業倒産は、年間2桁台の低水準で推移しており、融資の担保になっている事業所や社有地が競売に出る件数が少なくなったとみている。

 円滑化法は、個人の住宅ローンの返済猶予もできるため、個人住宅の競売も減っているという。今後の見通しは、景気拡大で不動産需要が活発化しているため、「競売にかけなくても売買が成立する可能性が高くなるので、減少傾向は続くのではないか」としている。