県建設業協会(下地米蔵会長)が会員企業を対象にまとめた「下請業者の確保状況・人手不足の実態調査」によると、回答した267社のうち149社(55・8%)が、下請け業者の確保について「非常に困難」「確保できない」とし、1日当たりの不足人数は型枠工、鉄筋組立工を中心に4414人に上ることが分かった。下請け業者が確保できないことで工期延期、入札辞退などの影響が出ている。公共・民間とも工事発注量が増える一方、県内でも人材確保が課題となっている現状が、あらためて浮き彫りになった。(長浜真吾)

下請け業者確保状況・人手不足の調査

 発注工事量は消費増税前の駆け込み需要や一括交付金などで好調に推移。

 ただ、長年続いた公共工事の削減などを背景に、業界はリストラや職人の高齢化が進展。東日本大震災後の復興事業に伴う職人の流出もあり、県内でも人手不足が指摘されていたが、それを具体的に裏付ける調査は同協会で初めて。

 下請け業者の確保は119社が「非常に困難」、30社が「確保できない」と回答し、合わせて半数以上を占めた。「確保できている」(42社)が最も少なく、「ある程度確保できている」(76社)を含めても44・2%にとどまった。

 業者が確保できないことによる影響(複数回答)は「工期延期を余儀なくされている」が80社で最多。

 「入札を辞退している」(64社)、「入札・応札ができない」(38社)と続き、公共工事の入札不調が増える現状と重なっている。工期延長の程度は58社が1~2カ月、27社が3~5カ月と答えた。

 不足と思われる工種(複数回答)は型枠工171社、鉄筋組立工125社の2工種で約7割を占めた。

 267社の手持ち工事は1986件(昨年11~12月時点)で、1日当たり不足と思われる人数を積算した結果、型枠工1985人、鉄筋組立工1263人、内装・仕上工574人、その他592人で計4414人に達した。

 企業からは「人手不足で下請け単価が高騰し、利益率が低下している」と経営的な課題も挙がっている。

 行政など発注者側への要望として「工事発注や工期設定が一時期に集中しており、平準化してほしい」「設計単価を見直してほしい」との要望があった。

 調査は昨年11月末から12月末にかけて実施。会員企業365社のうち267社が回答(回答率73・2%)した。