糸満市は2014年度に待機児童解消に向けた二つの目玉事業をスタートさせる。新たに始めるのは、保育士資格を目指す人を公立保育所に補助者として採用する事業と、3歳未満児の認可外保育所に運営費を補助する小規模保育事業。いずれも県内市町村に先駆けた取り組み。関連予算を5日までに市議会に提案した。

市町村の待機児童解消対策を支援する県基金を活用し、保育補助者の配置を予定している糸満保育所=5日午後、糸満市糸満・同所

資格取得に県基金 保育士確保

 糸満市の待機児童は2012年4月現在で潜在を含めて350人と推計されている。同市は待機を解消する保育所の定員枠増には、不足している保育士の人材確保が欠かせないとして、資格取得の後押しに乗り出す。

 事業は保育士養成の専門学校に通う人を支援することが条件で、公立保育所に配置する補助者3人に採用したり、認可外保育所では保育従事者として雇用する費用の一部を補助する。

 保育所で働きながら、専門学校などに通うことが可能になる。待機児童解消に向けて市町村を支援する県の基金を初めて活用する。

 新年度予算案に合計で約1360万円の費用を計上した。

 公立への補助者配置は、現在いる保育士の負担軽減を図ることも狙っている。認可外では、保育士の資格が見込める人材の積極的な採用を促したいという。

 市は公立・認可・無認可の保育士の質向上を目的に4年前から月2回のペースで勉強会を続けてきた。保育士のニーズを把握する中で県基金の4月開始を受け、事業化を決めた。

 市児童家庭課の金城志満子課長は「保育士は募集してもなかなか集まらず、市民に迷惑をかけている。認可外保育所で資格取得に頑張っている人を支援し、保育の質の向上につなげたい」と話している。

3歳未満手厚く 小規模保育

 14年度から取り組む小規模保育事業は保育需要が多い0~2歳児の待機児童を解消するため、認可保育所の基準を下回る利用者20人未満の保育所でも、運営費を補助する。

 国が15年度から始める子育て新制度を先取りした格好。市議会が予算案を可決すれば県内初となる。

 事業の適用には、保育士資格を取得していない職員への研修を義務付けるなど、保育の質を確保するため施設や職員などに関する要件が定められている。糸満市は13年度に職員研修を実施するなど準備を進めてきた。

 市は市内の認可外保育所への適用を検討しており、運営費約1930万円を予算案に計上。このうち国・県が計4分の3の額を補助する。