【渡嘉敷・座間味】「慶良間諸島国立公園」の指定を受けた渡嘉敷、座間味両村には5日、環境省那覇自然環境事務所から電話で朗報が届いた。防災無線で住民に報告し、役場には懸垂幕も掲げられるなど、地元は祝賀ムードに包まれた。

水中用の接着剤で海底の岩場に移植されたサンゴの苗=5日午後、渡嘉敷村のハナリ島沖(伊藤桃子撮影)

 渡嘉敷村役場で電話を受けた座間味昌茂村長。「大変喜ばしいことで、今世紀最大と言っても過言ではないニュース」と喜び、「先人が守ってきた自然を受け継ぎ、国立公園にふさわしい村にしていく」と気持ちを新たにした。全職員を役場前に集め、報告会も開いた。

 座間味村役場周辺や座間味港には、村キャッチフレーズ「世界が恋する海 座間味村」の旗が多数飾られた。東京で「サンゴの日」イベントに出席した宮里哲村長は「今日は観光客へのアピールだったが、国立公園化をきっかけに、県民にも慶良間の魅力を伝えることができたら」と話した。

 あか・げるまダイビング協会会長の比嘉義光さん(62)は「慶良間の海や自然が評価されてうれしい。ダイバーや観光客の環境保護の意識が高まるきっかけになるだろう」と指定を喜んだ。(新垣聡通信員、田中英理子通信員)

サンゴの成長見守るよ 苗植え付け

 「サンゴの日」に当たる5日、国立公園に指定された渡嘉敷村阿波連のハナリ島沖で、渡嘉敷ダイビング協会がサンゴの植え付けを行った。地元のダイバーや観光客33人が参加。台座に固定された小指ほどのサンゴの苗165株を水中用の接着剤で海底の岩場に固定していった。

 埼玉県から参加した牧田沙織さん(28)は「小さい苗を見て、海で見慣れたサンゴは長い年月をかけて大きくなったのだと感動した。守っていかないといけない」とあらためて海の大切さを実感した様子。

 同協会は7年前から植え付けを続け、意識を高めようと県外や地元の小中学生への体験も行っている。

 同協会の平田春吉理事長は、同日に国立公園に指定されたことに触れ「これを機に保全に向けたルール作りを進めたい」と話した。