米空軍嘉手納基地所属のF15戦闘機が起こした過去3度の風防ガラス落下事故で、県や地元自治体が公表を求めていた事故原因の調査結果が米側から日本政府へ報告されていなかったことが、6日分かった。4日発生した事故で抗議と再発防止などの要請に訪れた公明党県本部の役員らに対し、外務省沖縄事務所の松田賢一副所長が伝えた。松田氏は「(落下事故に関する原因の報告は)あるものとないものがあるが、風防ガラスに関しては過去に報告はない」と述べた。

 県や地元自治体は再発防止に向けて事故原因の公表は不可欠だと指摘し、速やかな報告を求めている。

 F15による風防ガラス落下事故は、1983年と97年、2002年の過去3度起きている。1983年と97年は嘉手納基地内に、2002年は沖縄本島南東海上にそれぞれ落下した。

 風防ガラスはアクリル製で重さ113~163キロ。4日の事故について県などは「大惨事につながりかねない」と指摘し、原因究明と早急な公表を求めているが、過去3度の事故では原因が整備不良か、機体の老朽化なのか、などの詳しい説明はないという。

 02年の事故で米軍は「安全調査委員会」を設置したが、同委員会の報告書は米国内法で非公開とされていることを理由に、情報公開を求めた県に対し、米軍は報告書の公表を拒否していた。4日の事故を受け、米軍は同調査委の設置を強調しているが、事故原因を明らかにするか、不透明だ。

 申し入れの席上、公明党県本の金城勉幹事長は松田副所長に対し、「(米軍の対応は)いいかげんという表現を使わざるを得ない。県民の生命に関わる重大な問題であり、原因を究明し、公表することは大切だ」と指摘した。

 風防ガラスの落下事故に関する原因がこれまで公表されていないことに、県の又吉進知事公室長は「沖縄県民は航空機事故への感受性が強い。市民は『また落ちてくるのではないか』という不安を抱えている」とした上で「いかなる事故でも原因の究明と公表は必要だ」と強調した。

 また、嘉手納町議会の徳里直樹議長は「事故原因が公表されないと、基地近隣の住民の不安はより大きくなる。日本政府も米軍がきちんと公表するよう強く求めてほしい」と訴えた。