【平安名純代・米国特約記者】米軍普天間飛行場などに駐留する在沖米海兵隊のグアム移転計画で、2026年までに2700人をハワイに移転させる計画が具体化していないことが8日までに分かった。名護市辺野古沿岸に普天間の代替施設が建設されても、グアムやハワイなどの各拠点における受け入れ態勢がいつ整うかは不透明で、普天間の使用継続がさらに長引く可能性もある。

 ハワイ選出の米議員は本紙に対し、「ハワイへの移転計画はまだ初期段階で具体化しておらず、移転時期も流動的だと理解している」と述べ、州知事は誘致に積極姿勢を示しているが、一部住民は反対しているなどと現状を説明した。

 米上院軍事委員会の有力議員は、グアムにおける実弾射撃訓練場の建設地をめぐる住民らの強い反対を受け、予定地を選定し直し、環境影響評価をやり直した点などを指摘。議会が要求している分散移転の詳細が提出されていないことから「議会の承認を受けたものではなく、移転時期は目安だと理解している」との見解を示した。

 米太平洋軍のロックリア司令官は昨年3月、下院軍事委員会に提出した書面証言で、20年までにグアムへ4700人、26年までにハワイへ2700人が移転すると言明。米本土とオーストラリアへの移転を予定している残りの移転時期については言及しなかった。

 米議会調査局は2月25日に公表した日米関係に関する最新報告書で、ハワイへの分散移転について「当局者らは米国防総省に、計画はまだ初期段階にあると報告している」と記述。海兵隊再編計画は、普天間の代替施設問題とは切り離されたものの、分散拠点を広げたことで問題も拡大したとの懸念も伝えている。

 一方で、辺野古の埋め立て承認などの目に見える進展が、具体化しない分散移転を急速に進める可能性もありうるとの観測も示した。

 日米両政府は、昨年4月の合意で代替施設の完成時期を「22年度以降」と示している。