沖縄県は伝統工芸品に特化した初のアンテナショップを東京に開店する。県指定の伝統工芸品26品目をすべて取り扱う予定で、運営を委託する業者を早ければ4月にも公募で選定し、8月の開店を目指す。大消費地での常設販売で認知度アップと販路拡大を図り、生産額の減少が続く伝統工芸品の需要喚起を狙う。(照屋剛志)

県指定伝統工芸製品

県内の伝統工芸品生産額の推移

県指定伝統工芸製品 県内の伝統工芸品生産額の推移

 県指定を含む伝統工芸品の生産額は、1982年の57億5500万円をピークに減少傾向にあり、2011年には33億3900万円まで落ち込んでいる。特に織物の減少幅が大きく、ピークの1982年から77・9%減の6億1200万円(2011年)。琉球ガラスや焼き物、漆器は、観光客を中心に人気があり、県内での売り上げがほとんどだが、織物は県外需要が多く、県外への販路拡大が課題となっていた。

 沖縄は琉球王朝時代に育まれた独自の文化を背景に、国指定の伝統工芸品は14品目あり、京都、新潟に次ぎ全国で3番目に多い。そのうち織物は12品目を占め、国内最多となっている。県などは、11年から東京都内で年に1度、県産伝統工芸品の展示販売イベントを開いているが、常設販売を望む声が多かったという。

 県商工労働部ものづくり振興課の担当者は「沖縄の織物は全国的に根強い人気がある。県外での常設販売で需要の増加につながる」と期待している。ショップ運営委託の公募規定は策定中で、店舗の場所や広さなどはまだ決まっていないが「工芸品の良さが伝わるような、ゆったりとしたスペースで高級感を演出できる店舗になるのではないか」としている。

 店舗には、沖縄の伝統工芸品を説明する職員2人を新たに採用して配置する予定。来店客から要望があれば、産地組合との橋渡し役も担う。