若手三線奏者の喜納吏一が「三線名器・開鐘の競演」公演と組踊「護佐丸敵討」に相次いで出演する。昨年11月から4カ月間、オーストラリアに滞在し、帰国したばかりの喜納は「精神的に強くなれた。聞いてくれる人に三線を好きになってもらえるような演奏家になりたい」と抱負を語った。

 ワーキングホリデーを利用して滞在したオーストラリアでは、路上で三線を弾いた。「痛感したのは、三線が広まっていないこと。でも練習がてら古典を弾いたら立ち止まる人が多かったのは、伝わるものがあるのかとうれしかった」と振り返る。

 出発前、「帰って来たら舞台がないかも」という不安もよぎったが、帰国早々に県指定有形文化財の「湧川開鐘」を弾く機会を得た。「うれしかった。現代の三線とは違うので苦労するなと思った」と気を引き締める。組踊も稽古を進めている。

 県立芸大大学院を卒業し若手の実力派として稽古と舞台に明け暮れる。国立劇場おきなわの組踊研修を終え、大きな舞台が回り始めた頃にのどを壊してスランプになったことも。海外生活を体験したことで「外から見ることができて、壁にぶつかっても頭を柔らかくできるようになったかな」と心境が変わったという。

 「三線が好きなので、目標はいつも高く持っていたい」

  ◇    ◇

 「三線名器・開鐘の競演」は16日午後2時から、那覇市の県立博物館・美術館。問い合わせは同館、電話098(941)8200。

 組踊「護佐丸敵討」は22日午後2時から浦添市の国立劇場おきなわ。組踊「女物狂」と併演。問い合わせは同劇場、電話098(871)3350。