2015年度以降の利活用が課題になっている県管理の下地島空港(宮古島市)をめぐり、同市の下地敏彦市長が県に提案していた「総合防災訓練複合施設(仮称)」の概要が13日、明らかになった。奥平一夫氏(県民ネット)の資料請求に県が応じた。東南アジアなど海外の需要も視野に、空港集辺の残地(約550ヘクタール)に約10の訓練施設や、災害救助物資の備蓄倉庫を整備する計画。警察や消防に加えて、自衛隊の利用が想定されている。

周辺の土地に防災訓練施設の整備も検討されている下地島空港=2005年4月撮影

下地島総合防災訓練施設案(概要)

周辺の土地に防災訓練施設の整備も検討されている下地島空港=2005年4月撮影 下地島総合防災訓練施設案(概要)

 施設案は昨年秋、大手総合商社の丸紅などが同市に提案した。自然災害やテロなどあらゆる局面を想定した座学から実訓練まで可能。災害対応能力が向上するほか、雇用創出や観光振興など地域活性化にもつながるとしている。

 米国テキサス州の州政府機関が運営する類似施設では、45カ国から年間約8万人が訓練しているという。

 施設案に関し、13日の土木環境委員会で當銘健一郎土木建築部長は「来年度に調査検討する中の大きな提案の一つ」と述べた。理由として「(このレベルは)全世界にない。論理的にかなりしっかりしていて、内閣府にも説明したという」ことを挙げた。自衛隊が利用するかは「今後の議論になる」と述べるにとどめた。

 さらに、防災の観点で自衛隊が利用する場合、軍事利用を認めない西銘確認書・屋良覚書に抵触するかについては「まだ詳細に検討していない」とした上で、「古い段階での取り決めであるので、そこの解釈は何らかの形で詳細検討する必要があると考える」との認識を示した。新垣安弘氏(無所属)への質問に答えた。

 委員会後、當銘氏は取材に対し「(自衛隊の利用は)全く検討していない。来年度は全ての(利活用の)可能性を排除せず追求したい。ただし、屋良覚書と西銘確認書は今後も尊重されるべきだと考えている」と述べた。

 県は今月中をめどに新たな利活用の調査委託を行う企業を公募し、来月中に受注先を特定する考え。