県は来年度、カジノを含む統合型リゾート(IR)について、県民に幅広い観点から議論してもらうため、沖縄らしいIRのあり方や機能、懸念事項への対策などを盛り込んだ基本構想づくりに着手する。基本構想策定のための経費として約1700万円を2014年度当初予算案に計上しており、県は「(建設)ありきの話ではなく、可能性の観点から県民の判断材料として策定したい」としている。(富濱まどか)

 構想では、IRのコンセプト、ショッピングモールやグルメモール、ホテルなどの施設機能のほか、IR設置に伴う財政的なメリット、ギャンブル依存症や地域に与える影響などの懸念事項への対策などを検証する。

 県は沖縄らしいIRのあり方を探るため、10年度に「沖縄統合リゾートモデル」に関する調査報告書をまとめた。調査結果に基づき、ファミリー層をターゲットにした「アミューズメント・リゾートモデル・郊外リゾート型」を軸に、海外と差別化を図るIRを模索している。

 14日の県議会経済労働委員会(上原章委員長)でIR基本構想の策定方針を説明した湧川盛順文化観光スポーツ部長は「投資企業の話も聞きながら今後どのくらいの規模になるのか再度シミュレーションしたい」と話した。さらに、仲井真弘多知事が昨年12月の沖縄政策協議会で候補地として要請したことについて、「県民の合意形成が前提であることに変わりない」とし、現在、複数の自治体が誘致合戦を繰り広げているMICE施設との関連についても否定した。

 IR法案の国会審議が進む一方で、県内ではカジノ導入に否定的な見方が根強い。このため、県はIRのメリット、デメリットを多角的に検証した基本構想を策定することで、県民の幅広い議論を促す考えだ。