県土木建築部は2014年度から、ホテルなどの大規模施設に耐震診断費の最大6分の5を補助する方針を決めた。昨年11月の改正耐震改修促進法の施行で、耐震診断が義務付けられたことに伴う措置。ホテル、病院、百貨店、老人ホームなどが想定され、県調べでは20棟程度が該当する。

 1981年以前に建てられ、耐震改修促進計画を策定済みの市町村内に所在する床面積5千平方メートル以上の民間施設が補助の対象。負担増で経営が危ぶまれるホテルが出る懸念があるとして、県ホテル旅館生活衛生同業組合(宮里一郎理事長)が県などに補助事業の実施を求めていた。

 国土交通省との調整などを経て、5月中旬以降から順次、補助する見通し。各市町村が窓口となって補助申請を受け付ける。

 診断費用は、国が6分の3、県と市町村がそれぞれ6分の1ずつ負担して補助。残る6分の1を施設所有者が負担する。

 補助の前提となる耐震改修促進計画の策定は那覇、沖縄、石垣など14市町村にとどまるが、14年度末までには名護市など県内市町村の半分以上が策定を終える見込み。県建築指導課の宮城理課長は「今後も未策定の市町村に体制づくりを促していきたい」と話している。

 県ホテル旅館生活衛生同業組合は、価格競争の激化で設備投資費が捻出できずにいる宿泊施設が多いとして、県や市町村に補助を求めてきた。那覇市松尾の沖縄レインボーホテルは耐震診断・改修費の捻出に苦慮して昨年末に閉館している。

 [ことば]改正耐震改修促進法 不特定多数の人が利用する、ホテルなどの大規模施設などに耐震診断を義務付けた法律。1981年5月以前に旧耐震基準で建てられた床面積5千平方メートル以上、3階建ての建物が対象となる。2013年11月施行。対象施設は15年末までに県など所管の自治体に診断結果を報告しなければならない。診断結果は16年以降に公表される。