【南城】県教育委員会と南城市教育委員会は2015年度にも、同市の小学校に、県立島尻特別支援学校小学部に通う知的障がい児の分教室を開設する。小中学校への分教室設置は県内で初めて。

 通学の負担軽減、児童や教員らが障がいへの理解を深めることが狙い。市教委によると、分教室は馬天小学校に置き、市内に住む10人程度の通学を想定している。県教委と市教委は26日、合意書を取り交わす予定。

 市教委の高嶺朝勇教育長が19日、市議会で前里輝明氏の質問に答えた。

 市教委によると、八重瀬町の島尻特別支援学校小学部の児童と、市立小学校の障がい児学級に通う子どもが対象。馬天小に空き教室が複数あり、また保護者の送迎や通勤の便も考え、那覇市に近い同校を選んだ。保護者や教員には2月末、説明した、という。

 知的障がい児・者の保護者らで組織する「南城市手をつなぐ育成会」の知花昌徳会長(78)は「市内にあればありがたい」と、送迎負担の軽減を歓迎。その上で「普通学校に通わせるだけではなく、子どもたちと交流する教育プログラムが必要だ」と話した。

 県教委から昨年12月ごろ、市教委に設置の検討要請があり、議論を重ねてきた。

 両教委は来年度、市町村立学校と県立学校の教職員の連携、水道・光熱費をどう負担するか、などの課題を調整する。

 県教委は、沖縄高等特別支援学校の分教室を中部農林と南風原、大平特別支援学校高等部の分教室を久米島高校に設置している。知的障がい児の分教室を優先する理由は、肢体不自由児の場合、施設整備が必要でハードルが高いため、という。(又吉健次)