【沖縄】児童養護施設美さと児童園を今春退園し、大学進学や就職する園生6人の壮行会が15日、市知花の同園であった。さまざまな理由で保護者と暮らせない子どもたちだが、園の仲間や先生に支えられ“卒業”できる喜びを分かち合った。

退園生の壮行会=15日、沖縄市知花の美さと児童園

壮行会で自作の歌を披露した佐久間きょうだいの彩姫さん(左)と龍星君

退園生の壮行会=15日、沖縄市知花の美さと児童園 壮行会で自作の歌を披露した佐久間きょうだいの彩姫さん(左)と龍星君

 同園では今回初めて退園生2人が同時に4年制大学へ合格している。退園生は「ここまで成長できたのは多くの人の支えがあったから」「小学生からリーダーを任され、投げ出したくなることもあったが、みんなのおかげで最後まで頑張れた」などと園生活を振り返り感謝。涙があふれ、言葉に詰まる生徒もいた。

 4年制大学へ進学する退園生は高校受験で第1志望の学科に入れず落ち込んだ際、学校や園の先生の支えで気持ちを立て直したことを紹介、農業指導者になる夢をかなえることを誓った。

 在園生は「大変なこともあると思いますが48人のきょうだいがいると思ってこれからも笑顔で頑張ってください」と言葉を贈った。

 退園生を驚かせようと在園の高校生13人が予告抜きでロードオブメジャーの歌「心絵(こころえ)」を無伴奏で歌い上げ、退園生に感謝のことばを伝えた。

自作の歌ではなむけ

在園生がサプライズ

 壮行会では高校生の佐久間きょうだいが、“兄姉”を驚かせようと内緒で自作の曲「名もなき花」を作り上げ、披露した。ギターを覚えた弟の佐久間龍星君(1年)が気持ちを伝えたいとメロディーを作り、姉の彩姫(あやめ)さん(2年)が歌詞をつけ、会場の涙を誘った。

 歌では「生まれた意味をさがしては部屋の隅で泣き崩れた/でもここまで歩めたのはあなたがいたから」と園での生活を振り返り、辛い思いを乗り越えることができたことを感謝。

 「一粒の小さな種は美しい大きな花へ/まぶしい太陽のようなその花はほかの誰でもないあなた」と先輩が夢に向かって進む姿を応援した。

 初めて人前で演奏した2人。「緊張して失敗した」と龍星君は少し悔しそう。それでも、彩姫さんは舞台で歌いながら退園生を見ていたといい「号泣してくれている人もいた。思いが伝わったと思う」と満足そう。「(先輩たちは)とてもリーダーシップがあって引っ張ってくれた。これからは私たちが頑張りたい」と重ねて感謝した。