県教育委員会は、雇用契約が3月31日の数日前にいったん切れることで従来は支払っていなかった臨時教員の3月分の厚生年金や健康保険などの社会保険料を本年度から負担する方針を決めた。新たに必要な保険料は6500万円程度を見込んでおり、予算を組み替えて調整する。これまでは保険料の納付期間に空白が生じることで年金の受取額が減額されたり、無保険の期間が生じたりする問題が指摘されていた。関係者は「立場の弱い臨時教員の待遇改善になる」と歓迎している。(鈴木実)

 県教委は、対象となる小中高校などの臨時教員数を1700人前後とみている。臨時教員が加入する厚生年金などの保険料は、本人と事業主(県)の折半。

 臨時教員は、地方公務員法で雇用期間は6カ月、再雇用は1回と定めている。このため臨時教員は3月31日の直前にいったん契約解除となり、4月からあらためて雇われる「空白の数日」があった。

 保険料支払いの基準日は毎月末日であるため、3月31日時点に「無職」の臨時教員は、厚生年金や健康保険の3月分保険料を県教委に負担してもらえない。その月のみ国民年金・国民健康保険に自己負担で加入する必要があるが、短期間で社会保険の脱退・加入を繰り返す手続きは分かりにくく、納付忘れなどを招いていた。

 厚生労働省は今年1月、「事実上の使用関係が中断することなく存続していると就労の実態に照らして判断される場合には、被保険者資格を喪失させることなく取り扱う必要がある」と日本年金機構に通知。これを受け、文部科学省も同様の通知を各都道府県教委に出していた。

 県議会文教厚生委員会で同問題を取り上げていた西銘純恵県議は「わずか数日のために年金受給資格にも影響するのはおかしい。臨時教員の待遇改善に向けた大きな前進」と話している。