【竹富】八重山教科書問題で使用教科書を変更するよう文部科学省から是正要求を受けた竹富町教育委員会(大田綾子委員長)は24日、定例会で対応を協議し、教科書変更には応じない方針を確認、国地方係争処理委員会への審査申し出などは検討を続けることを決めた。大田委員長は「来年度も東京書籍版を使うことはすでに確認していた。係争処理委員会の内容や流れが分からず、専門家から意見を聞きたい」と述べた。

 文部科学省は八重山採択地区協議会が答申した保守色の強い中学公民教科書を採択していない竹富町教委を「教科書無償措置法に違反している」として、14日に是正要求を出した。

 竹富町教委は自治体に教科書採択権があるとした地方教育行政法を基に「違法ではない」と主張。「自民党政権で法解釈が変わった」と批判を強めていた。

 是正要求に罰則はなく、不服の場合、30日以内に国地方係争処理委員会に審査を申し出ることができる。

 町役場で開いた定例会では、4人の委員が「是正要求に従わない」「係争処理委員会に不服を申し立てる」「情報を集め協議を続ける」の3方針を検討。

 申し立ての準備や、見送った場合の影響など不明な点が多いとして、申立期限の4月中旬までに専門家や学識経験者を交えた協議を経て、結論を出すとした。

 慶田盛安三教育長は「竹富の学校現場は明るく教育活動が行われている。来年度の教育指導計画書ができている現時点で教科書を変更すれば現場は混乱する」と述べた。

 [ことば]国地方係争処理委員会 法解釈や公権力行使をめぐり、国と地方自治体間で争いが起きた場合、総務大臣が任命した有識者5人が申し出を審議する第三者機関。国の関与が違法と認めた場合、行政庁に対し、必要な措置の勧告などを行う。