県議会が議員提案条例として制定を目指す「県不発弾等対策に関する条例(仮称)」の素案が25日、明らかになった。県内に推定で約2100トンが埋没している不発弾の処理を促進するために県や県民の役割を定義。1974年3月2日に那覇市小禄の聖マタイ幼稚園(当時)で不発弾が爆発し、幼児を含む4人が死亡、34人が重傷を負った事故を教訓とするため、3月2日を「不発弾等について考える日」とすることを盛り込んだ。

 県議会総務・企画委員会を中心に素案を審議し、文言の調整などを進め、県ホームページへ掲載した後、県民意見を募集する。県民意見や県の考え方を踏まえた上で、条例案を県議会に提出する方針。

 素案では、条例の目的として、沖縄戦時から残る不発弾が県民の生命や財産を脅かしている現状から、不発弾の早期処理を促進し、安全安心な暮らしを確保すると明記した。

 県の役割では、不発弾処理に関する施策の推進、広報や啓発活動への取り組みのほか、「不発弾処理について戦後処理の一環として責任を持って取り組むよう国に働きかけること」を求めている。また、県民の役割として、不発弾を発見した場合は速やかに警察に通報すること、処理が実施される際には避難に協力することの2点を示した。

 25日の県議会総務企画委員会(山内末子委員長)で、県の又吉進知事公室長は「戦後処理の重大な問題」と議員提案条例の意義を強調。糸満市の不発弾爆発事故など県民生活に大きな影響を与える一方、観光客が拾った不発弾を貨物として飛行機に持ち込んだ事例などを挙げ「不発弾に対する認識、危機意識がややもすると弱くなっている。広報にも力を入れたい」と語った。

 素案作成に関わった渡久地修県議(共産)は「不発弾は凄惨(せいさん)な戦争を経験した沖縄の特殊事情。国の責任で解決すべきだと明確に示す必要がある。風化させないためにも条例を作成し、『考える日』の制定も目指したい」と述べた。

 県は国の補助を受け、年間約26億円の予算を計上し、不発弾等処理事業、広域探査発掘加速化事業など6事業を実施している。