県内健康食品会社は県産原料にこだわり高い製品力を誇るが、安定的な原料調達には不安を感じ研究開発に必要な専門の人材が不足している-。こんな業界の姿が県の経営実態調査で明らかになった。現状を裏付けるように、製品出荷額は2003年の181億円をピークに、11年には過去最低の56億円まで落ち込んでいる。県の担当者は、定番商品の人気の陰り、新規参入による競争力低下などを課題に挙げ「(業界は)新たな展開が必要な時期にきている」と指摘している。(粟国祥輔)

健康食品出荷額の推移

 県中小企業支援課が12年度に、県中小企業診断士協会へ調査委託した「沖縄型ビジネスモデル構築事業報告書」から明らかになった。

 調査は、県健康産業協議会に入る49社にアンケートを送付。原料調達や商品開発、生産・流通・マーケティングの各段階について尋ね、25社から回答があった。

 取り扱っているのは、「ウコン関連商品」が最多の37・2%。次いで「シークヮーサー関連商品」の10・3%で「その他健康茶・ドリンク商品」の8・6%が続いた。

 県産原材料の使用が71・7%に上ったが「安定的な確保や量的拡大」を制約要因に挙げた会社が57・1%と半数に達した。

 「自社の強み」を尋ねる質問では56・5%が「高い製品力」と回答した。ただ、製品開発に欠かせない専任の研究員を置いていない会社が62・5%もあった。「必要設備が自社にない」との回答は最多の40・9%に上り、ほぼ4社に3社は外部委託していた。

 競合会社の58・3%は「県内」で、1年前と比べた競合環境について85・7%が「やや厳しくなった」と答えた。

 出荷額の落ち込みは定番商品の低迷が響いた。03年に約59億円(構成比33%)で稼ぎ頭だった「健康茶・ドリンク商品」は11年に約6100万円(1%)まで減らした。ウコンやもろみ酢・黒酢の関連商品なども同様に大きく下げた。

 報告書は結論で、特定の商品群にアイテムが集中している業界の現状について、差別化戦略や高付加価値化戦略の必要性を指摘している。