【沖縄】沖縄市安慶田の新垣病院で勤務・研修するフィリピン人のジアン・カルロ・トルトゥゴ・ブリランさん(30)が25日、看護師の国家試験に合格した。ブリランさんは経済連携協定(EPA)に基づく看護師候補者で、県内からの合格は初めて。言葉の壁を越えて結果をつかみ、同病院は喜びに沸いている。

看護師試験に合格したブリランさん(中央)と塚田由美子看護部長(左)、EPA研修支援担当者の高原大介さん=25日、沖縄市安慶田の新垣病院

 EPAによりフィリピンやインドネシアからの看護師候補者を受け入れ、就業・研修させているのは、県内では同院だけ。厚生労働省の発表によると、ことしは全国で候補者280人が受験し、29人が合格した。

 インターネットで合格を確認したブリランさんは、号泣。来日した候補者の資格取得のための期間は基本的に3年。ことしが最後の年と、プレッシャーを感じていた。合格を知った病院関係者も万歳したり泣いたりしながら一緒に喜んだ。

 ブリランさんは、フィリピンの総合病院の内科や外科で5年半ほど看護師として勤務し、2011年に来日。看護師としての知識や経験はあるが、言葉や漢字で苦労した。試験は日本人でも読み間違えるような文章があり、読解力が必要だという。

 来日後半年は合同の日本語研修を受けたほか、新垣病院が日本語講師を招いたり、EPA研修支援担当者の高原大介さんが試験の過去問題を教えたりして取り組んできたという。

 今後についてブリランさんは「ずっとここで働きたい。フィリピンにいる両親と妹2人に仕送りをするためにも頑張りたい」と話す。塚田由美子看護部長は「患者に対してとても優しい。これからもサポートして大事に育てたい」と話した。

 同病院では、ブリランさんと一緒に来日したもう1人が来年の合格に向け勉強中。11月にはさらに2人がフィリピンから来沖する予定という。