【東京】衆院文部科学委員会は26日、教科書無償措置法改正案を与党などの賛成多数で可決した。改正案には採択地区協議会の設置や協議結果に基づいた同一の教科書使用が義務付けられる。同委員会は、教科書を採択した理由などを市町村教委に公表させるよう政府へ対策を求めるなどの付帯決議を可決した。27日に衆院を通過する見込み。

 委員会で、民主党政権下の2011年に閣議決定された「竹富町が自ら教科書を購入し、児童・生徒に無償で給与することは無償措置法でも禁止されない」という答弁書の効力について、内閣法制局は自民党政権下でも継続していると答弁した。

 是正要求との整合性を問われた下村博文文部科学相は「(独自の配布は)禁止されていない」としつつ、無償措置法に基づいた教科書を採択していないため「違法状態にあるのは事実」と強調し、要求とは矛盾していないとの考えを繰り返した。

 改正案では、採択地区の設定単位が現行の「市郡」から「市町村」に変更される。設定権限がある県教委が八重山地区の地区を見直すことについて、文科省の前川喜平初等中等教育局長は「論理的に不可能とはいえない」とした上で、3市町は「一体」と従来通りの文科省見解を答えた。下村氏は「八重山地区が自然文化経済的に一つなのは客観的にもいえる。県教委もそう判断すると思う」と述べた。

 また、下村氏はフィンランドなどの教職員組合の活動を挙げ、「教育現場に政治やイデオロギーを入れ込まない。結果的に教師が教科書を選ぶことに関して国民から信頼されている」と持論を展開。日本の組合が教育現場にイデオロギーを持ち込んでいると批判をにじませた。