朝日新聞の元政治記者、早野透さん(桜美林大教授)は、番記者として接した田中角栄元首相は批判的な記事を書かれても、取材を門前払いする「出入り禁止」にすることはなかったと述懐している

▼対照的なのは、大阪市の橋下徹市長。意に沿わない記事や記者をツイッターなどで名指しでこきおろす。会見の取材を拒否することも

▼浦添市議会予算委員会で記者を退席させる一幕があった。給食費無料化問題などで松本哲治市長らが答弁する直前だったという。執行部をかばうための問題隠しの印象は否めない。委員会の原則非公開も、開かれた議会を目指す議会改革の流れに逆行する。改めるべきだ

▼県議会では、自民党県連の照屋守之幹事長が一般質問で、県内マスコミの米軍普天間飛行場返還問題の報道を批判、県の対応をただした。本会議でマスコミ批判を展開するのは異例である

▼政治家とマスコミは対立する場面が少なくない。議論と説明責任を果たすことで記者と向き合うべきで、一方的な糾弾や排除では何も生まれない

▼物まねされる政治家は田中氏が最後といわれる。ロッキード事件などの金権体質が指摘される中で、いまだ人気があるのは行動力や大衆性だけではなく、懐の大きさもあるのだろう。最近は政治家の器が小さくなったのだろうか。(与那原良彦)