南海トラフ巨大地震に備え、対策を強化する「防災対策推進地域」に県内の16市町村が指定された。東日本大震災後、避難施設などハードに加えて、防災計画やマップといったソフト面でも対策が進む。「素早い救援には住民同士の助け合いが大事」と、自主防災組織も増えている。

県内の南海トラフ防災対策推進地域

避難施設

 宮古島市では、人口密集地の大部分は海抜20メートル以下の沿岸部にあり、地震発生から10分で津波が到達する想定結果がある。2014年度、一括交付金で下地与那覇地区、伊良部地区に3階建ての避難施設を建設する。

 南城市の久高島は最も高い場所で海抜15メートルほど。津波の最大遡上(そじょう)高の想定17・2メートルの方が高く、津波避難タワーの建設を検討している。

 20メートルの高さに島民全員230人を収容する考えだ。

防災無線

 糸満市は海抜8メートル以下の地域に人口の約半数、3万3千人が住んでいて、昨年度、防災行政無線設備を増設した。渡嘉敷村は一括交付金を使い、約430世帯と事業所に防災無線の戸別受信機を設置。

 座間味村でも要援護者宅などを対象に設置を予定している。

防災計画

 多良間村は昨年3月、防災計画を見直した。災害時に約1200人の住民が孤立する恐れがあり、本年度は村施設で非常食などの備蓄を始めた。

 宮古島市も昨年11月に地域防災計画を見直し、外国人を含めた観光客の避難誘導などを盛り込んだ。

防災地図

 名護市は市内全55地区ごとにハザードマップを作っていて、14年度末に完成する予定。長い海岸線を持つうるま市はすでに約4万5千世帯全てに防災マップを配った。

自主組織

 海抜3~4メートルの埋め立て地、東浜がある与那原町は13のうち9自治会で避難誘導や食料の確保などを担う自主防災組織が発足している。うるま市も育成に力を入れていて、現在12組織が活動している。